X-Sports & Photoの魅力


MTBストリートやBMXなどといったスポーツは写真の世界と比べると近年盛んになってきている種目です。そのため、ライダーのスキルもまだ発展途上といっても良い位に毎年様々なトリックが誕生しています。そんなMTBストリートやBMXをあなたの写真作品のテーマにしてみてはいかがでしょうか?


MTBストリートやBMXは世界中様々な所で楽しまれています。また、目標とするトリックなども世界各国共通で当然日本のライダー達の動向もワールドワイドで注目されています。最近ではインターネットや動画共有サイトなどにより、リアルタイムで世界中へ情報が発信でき、また情報を得る事ができるようになってきました。MTBストリートやBMXのようなエクストリームスポーツは見せるためのスポーツです。もちろん、難易度が高い技やまだ誰もやったことの無いトリックをライダーが実現した所で、写真や映像として残されていなければ発信もできませんし、言葉だけでは誰も信用しないでしょう。そして、その写真のクオリティが高ければ高い程、ライダー&フォトグラファーの注目度は世界中から一気に高まるはずです。ライダーのベストトリックをフォトグラファーのベストショットでお互いが作り上げる作品がエクストリームスポーツフォトグラフィーの魅力ではないでしょうか?特にライダーの年齢を考えると20代が中心となって活動されています。そのため、同世代の感性を持ったフォトグラファーの存在が必要です。プロの写真家を目指す若手フォトグラファーもライダーと一緒に夢を追いかけませんか?


MTBストリートやBMXについてそんなに詳しくなくても、トップライダーとは言え一人の「人」である事には変わりありません。ライディングのシーンだけではなく、オフショットのスナップやちょっとした表情などにも隠れた魅力があります。どんなに上手な人でも努力して練習し、その成果をライディングにぶつけている場合も多いと思いますのでそんな人間臭い素の一瞬が極限の状態では垣間見れる事があります。また、会場全体の雰囲気を中心に切り取るスナップの方法もあるでしょう。日頃は別の被写体を撮られている方でもその時の経験は大いに役立つのではないかと思います。



難易度の高い自分の限界を超えたトリックに挑戦しているライダーにとって、撮影に失敗しても、もうできない場合も多くあります。そうならないようにフォトグラファーは奇跡の瞬間を確実に抑えておく必要があります。

 -デジタル一眼を使いましょう
エクストリームスポーツはオートフォーカスやシャッタータイムラグの速さや正確さでデジタル一眼でないとなかなか追い切れるものではありません。まずはピントが合っていないとそれ以上の写真には仕上がりませんのでエクストリームスポーツ系ではデジタル一眼が一番向いているでしょう。

 -記録画質はRAWモードに設定しましょう
状況が目まぐるしく変わり、且つ瞬間を狙うエクストリーム写真ではカメラの細かい設定をしている時間的余裕はありません。RAWで撮っておけば、撮影の現場では必要最低限のカメラ設定(絞り、シャッタースピード、露出、ピント、ISO感度)だけでその他のホワイトバランスなノイズ処理、色再現モード、シャープなどは後からパソコン上で画質劣化なく設定する事ができます。撮影に集中するためにもRAWモードで撮影してください。
また、RAWデータは情報量の多い高画質なデータですので調整の幅も広く、露出の失敗などにも柔軟に対応する事ができます。二度と取れないシーンを確実に抑え、失敗を避けるためにRAWモードに設定するという考え方もありです。




-障害物やジャンプ台を使ったトリック

Rider: MORITA(TUBAGRA) Photo:YOKOYAMA(SILKYPIX)


上の写真のようにジャンプ台を使った競技などでは、飛ぶ場所が決まっています。
そのため被写体をオートフォーカスで追い続けるのではなく、○の部分にマニュアルフォーカスでピントをあらかじめ決めておいてシャッターを切ると撮りやすいのではないかと思います。
また、マニュアルフォーカスに設定する事で、

・レリーズタイムラグが短くなり、シャッターを押した瞬間が撮れる。

という利点もあります。

※レリーズタイムラグ:シャッターボタンを押してからシャッターが切れるまでの時間。


また、どのタイミングでシャッターを切ればと良いのか?と言う事ですが、

Rider:YUKON(DSB.LO) Photo:SAMO(TUBAGRA)


やはりジャンプ系だと一番高く飛んだ所がねらい目となります。また上の写真のようにジャンプ中にアクションを入れた場合はそれが一番深く入った所、この場合ですと「X-UP」という腕を交差させる技なのですが、それが一番交差した瞬間となります。


Rider:KUDO(TUBAGRA) Photo:YOKOYAMA(SILKYPIX)



また、技の瞬間とは別の切り口でライダーの表情や雰囲気などに注目してそこを切り取るという方法もスポーツ写真の楽しみです。



-フラットな場所でのトリック

Rider:RYOTA(DSB.LO) Photo:YOKOYAMA(SILKYPIX)


障害物の無い場所でのトリックの場合はライダーがどこで技を仕掛けるか想像しにくい場合が多いのではないかと思います。その場合はカメラのオートフォーカスをコンティニュアスモードに設定してライダーを追い続けると良いかと思います。この場合、カメラのAFの性能や癖により結構違いが出るので自分がお使いのカメラに慣れておく必要があります。ただ、一般的に言える事は例えばフレームの光っている部分など、エッジの効いた輪郭などにフォーカスエリアを持っていくとピントが合いやすいと言う事です。

Rider:AKIRA(DSB.LO) Photo:YOKOYAMA(SILKYPIX)


また、上のように極端に暗いシーンではオートフォーカスがうまく動作しない場合があるのでその時は根性でマニュアルフォーカスを使用し追い続けてください。また、超広角レンズを使用しある程度被写界深度を確保しておくのも良いでしょう。



撮影が終わり、家に帰ってきて写真をチェックし、良い瞬間が撮れていたらRAW現像で仕上げましょう。
RAW現像で基本となる調整項目は3つあります。

・露出(明るさ)
・色合い(ホワイトバランス)
・調子(コントラストや黒レベルなど)

があります。これらが皆様のイメージに合っているかどうかを確認し、イメージと違っていた場合には調整してください。また、イメージ作りの考え方には大きく分けて2つの考え方があるのではないかと思います。

 見た時の印象に忠実な仕上げ方

Rider:YAMA(DSB.Lo) Photo:YOKOYAMA(SILKYPIX)


明るさや色がおかしいな??と感じたら補正する方向で調整します。


 個性的な色彩表現を追求する場合



自分のイメージする色彩表現になるように調整してください。こちらは特に正解はございませんので思い通りの表現を追求していただければ良いと思います。

世界のエクストリーム系フォトサイトを見ると様々な仕上がりの個性豊かな作品を見る事ができます。お気に入りの仕上がりがあれば、まずは真似をしてみても良いと思いますし、皆様の感性がここでも十分発揮できるのではないでしょうか?
また、撮影時には失敗だと感じていた写真が調整によってお気に入りの作品に生まれ変わる事も少なくありません。その為にはRAWモードで撮影してSILKYPIXで現像する必要があるのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿