MTBストリートとは?

※当サイトで使用している写真のほとんどはMTBストリートチームTUBAGRAよりお借りしています。

MTB(マウンテンバイク)と聞くと山を走ったり(クロスカントリー)斜面を下ったり(ダウンヒル)などを思い浮かべる方も多いのではないかと思います。
確かに名前の通り本来は山道のような悪路を走る事を目的として作られた自転車ですので、今でもそのような楽しみ方をされている方がほとんどではないかと思います。
ここではそれとはまた違ったMTBの楽しみ方として「MTBストリート(MTB Street)」の魅力をご紹介したいと思います。



「MTBストリート」を初めて耳にされる方も多いのではないかと思います。それでは「BMX」や「バイクトライアル」ならご存じの方も多いのではないでしょうか?
自転車で飛んだり回ったりする競技です。とても大雑把に言ってしまうと「MTBストリート」とはみなさまがご存知のMTBを用いて、主にBMXの技(トリック)を取り入れたスタイルの競技です。
そのため、トリックの基本はBMXと似ていますが、そのうえでBMXよりも大きいMTBの特徴を活かしたトリックが中心となります。
また、MTBならではの大きい車体でのトリックはダイナミックで迫力があり、近年のライダーや機材の急激な進歩でBMXと遜色無い動きも可能となり、それが大きな魅力となって、日本のみならず、世界同時多発的にシーンが拡大しています。

Rider: REON (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA br MOZU Custom

MTBストリートには基本となるトリックがいくつかあります。その中からここでは2つご紹介します。

 バニーホップ(Bunny hop)

Rider: IORI (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA br MOZU 2012年宮城県歌津伊里前仮設商店街でのMTBショー
平地からジャンプ台などを使わずにジャンプする技です。ストリートではバニーホップで段差に登ったり降りたり、またはジャンプ中に他の技を入れて行ったりします。
Rider: ASHI (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA kd MOZU
そのため当然バニーホップを高く飛べる方が色々なトリックに挑戦できる可能性が高くなってきます。そのため基本となります。バニーホップの空中でのスタイルも人によりさまざまです。
Rider: REON (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA br MOZU Custom

 
2011年Pedal Day(代々木公園)で行われたバニーホップコンテスト

 
 マニュアル(Manual)

バイクの前輪を上げて維持したまま進むトリックです。ウィリーのようにも見えますが、ウィリーのようにペダルを漕いで前輪を上げるのではなく、体重移動とその後のバランスだけで前輪を上げ維持させます。そのためにシビアなバランスやバイクのコントロールが必要となります。実際には技と技のつなぎで使われる場合が多いトリックです。
Rider: REON (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA br MOZU Custom


TUBAGRA:HOW TO Manual Movie


【その他のトリック】

 バニーホップ180(Bunny hop one-eighty)

バニーホップでジャンプすると当時に空中で180度回転し、後ろ向きに着地します。180度回りきらずに横向きに着地すると後ろ向きに転倒するリスクも高く、初心者にとってはこの技が最初の壁になる場合も多いのではないでしょうか?

Rider: SAMO (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA cro MOZU


 
TUBAGRA:Bunny hop 180 HOW TO Movie


 フェイキー(Fakie)

バニーホップ180などで後ろ向きに着地した際に、そのままペダルを逆回転させて後ろ向きに進むトリック。これができないと180度の回転技から次のトリックへ繋げにくいのでマスターしたい技ではありますが、見た目以上に難しいと思います。
Rider: KUDO (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA kd MOZU

 バニーホップバースピン(Bunny hop bar spin)

バニーホップでジャンプ中にハンドルを一回転させキャッチする技です。これも着地の際にハンドルが360度回りきっていないと前輪がロックし前転するリスクの高い技です。また、ハンドルを投げるように離すため、バイクを安定させるのが難しくなかなか難しいトリックです。
Rider: KUDO (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA kd MOZU
 バニーホップテイルウィップ(Bunny hop tail whip)

バニーホップでジャンプ中にハンドルを軸にバイクを一回転させ着地時にペダルをキャッチする技です。バニーホップ中にペダルから足を離してフレームをまたぐ為とてもトリッキーで難易度も高い技です。
Rider: KUDO (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA kd MOZU


 グラインド(Grind)

ホイールの軸に「ペグ」と呼ばれる棒のようなものを装着して、それを段差や手すりなどの障害物に引っ掛けて滑らせるトリックです。グラインド中にアクションする事で様々なバリエーションがあります。
Rider: SAMO (TUBAGRA) Bike:TUBAGRA br MOZU

その他にも様々なトリックがあります。
MTBストリートに関する詳しい情報やタイムリーな話題はTUBAGRAのウェブサイトをチェック


MTBストリートを楽しんでいる方の多くはその他にもいくつかの種目も同時に行っている事が多いので、その種目をご紹介します。

■ストリート
段差や階段、手すりやバンク(坂)などに見立てた障害物を用意してそれを使ったトリックが中心となります。
ストリートセクションの例
■パーク
クウォーターパイプやボウルなどアールのついたセクションを使ってエアー(ジャンプ)などのトリックを行います。
パークセクションの例
■ダートジャンプ
土でできたジャンプ台を使ってトリックを行います。
高いジャンプと豪快なトリックが魅力です。
ダートジャンプトレイルの例(フラワートレイル)

 

TUBAGRA br MOZU

一般的に販売されているマウンテンバイクでも不可能な事は無いのですが、操作性や耐久性がMTBストリート向けに作られた専用のものをおすすめします。以下MTBストリートに使われるバイクの特徴をご紹介します。

以下はTUBAGRA br MOZUフレームでの例

 素材:クロモリ

競輪用の自転車にも使用される鉄で「クロモリ(クロームブリテン鋼)」という素材が使用されているものが多いです。
TUBAGRA MOZUシリーズではその中でも、カイセイ製ダブルバテッドチューブという一本のパイプの中に異なる厚みのある日本(福島)製のパイプを使用し、軽さと強度としなやかさを高いレベルで兼ね備えています。



 仕様:ジオメトリ

TUBAGRA brMOZU
一般的な自転車競技やMTBでもクロスカントリーなどではサドルに座ってペダルを漕ぐ動作が主になりますが、MTBストリートなどのアクションライドではサドルに座る事はあまりありません。また、体重移動の際などにサドルが邪魔になる事があるのでのシートチューブは短く、またサドルも低い位置に設定されるケースが多いです。
またバニーホップなどの初期動作で行われるフロントアップ(前輪を上げる動作)がしやすいようにのリアセンターの長さは短く、またのBB(ペダルの付け根)の高さも普通のマウンテンバイクよりも高く設定されています。そのため一般的なマウンテンバイクよりも小さく感じるかも知れません。

 強度:溶接

高くジャンプしたり飛び降りたり、さらには回転したりするMTBストリートでは、パイプ自体の強さの他に溶接による全体の強度も重要です。
TUBAGRA MOZUシリーズではこの溶接を国内(埼玉県)にある老舗の溶接工場岡安製作所にて一本ずつ丁寧に溶接されています。様々な角度からかかる力の受け止め方や逃がし方などを、トップクラスのテストライダーと共に共同で開発しながら製作されています。またその溶接自体も美しく、それを活かすためにクリア塗装で乗られている方も多いのではないでしょうか?

 フォーク:リジッド/サスペンション

ダンパーのついていないリジッドと呼ばれるフロントフォークと、ダンパーのついているサスペンションフォークどちらも使われます。リジッドフォークはフレームのしなりやタイヤの圧を活かしたクイックなライディングに、サスペンションはフロントアップ時にサスペンションが沈み込むので前輪荷重の貯めをできるだけ活かしたダイナミックなライデ
ィングやダートジャンプ兼用の比較的オールラウンドなバイクとして使用される場合があります。
左:サスペンションフォーク 右:リジッドフォークTUBAGRA kd MOZU

 ギア:シングルギア

まず、特徴的なのがシングルギアと呼ばれる変速機が付いていない仕様が一般的です。これは、移動に使用する目的ではないし、スピードを出すことが目的でないため、変速機は不要だからです。また、変速機が付いているとジャンプして着地の際にチェーンが暴れたり脱落したりして事故のもとにもなる可能性があります。
ギア比は2近辺にセッティングされている方が多いようです。
TUBAGRA kd MOZU
それに併せて「リアエンド」と呼ばれる後輪を固定する部分も「トラックエンド」と呼ばれている後輪を引っ張ってチェーンの張り具合を調節するフレームが採用されています。
トラックエンドの形状

 ブレーキ:競技用/街乗兼用

競技用でとしてパークなど限られた場所で乗る場合には前後ブレーキが不要、人によっては後輪のブレーキだけという方もいらっしゃいます。これはジャンプの着地の際にブレーキがロックして転倒してしまう事があるからです。しかし、通勤や街乗りと兼用で乗りたい場合には前後ブレーキは必ず付けてください。TUBAGRA MOZUシリーズではリムブレーキ用、ディスクブレーキ用の台座を購入時に選択できますのでスタイルに合わせお好きな方を選べば良いと思います。

※一部海外製などではブレーキ台座がフレームに付いていない競技専用のフレームもありますので皆様のご使用のスタイルに合わせお気をつけてご購入ください。

 ホイール:車輪

マウンテンバイクで一般的な26インチが主流ですが、それより少し小さい24インチもキレのある動きなどで最近は人気があります。動きの大きいダイナミックな26インチ、キレの良い24インチ。こちらもお好きな方を選べば良いと思いますが、車輪のサイズに合わせたフレームをお使いください。
また、小柄な方や女性などでは24インチを選択するというのも良いのではないかと思います。
タイヤもストリート用のものがあり、軽量で丈夫なものが各メーカーから販売されています。
TUBAGRA br MOZU 26インチ
o3Bikes 5335 frame [O3 bikes http://ameblo.jp/o3bikes/]

以上の様にとてもシンプルなものとなっていて、そこが魅力でもありますね。

もっと詳しい情報はTUBAGRAのウェブサイトから



MTBストリートは自転車に乗るスポーツですが、感覚としては、サーフィン、スノーボード、スケートボードなどバランスのスポーツにも似ています。
そのため、上記スポーツなどを経験されている方でしたら比較的上達も早いのではないでしょうか?オフシーズンのトレーニングなんかにも良いかも知れませんね。
また、街中や郊外にもパークやダートジャンプトレイルがあったりしますので空いた時間を使って乗りに行くことも可能です。そのような場所へ通うと常連さんと仲良くなったり、時には初心者向けの講習会なども開催されている場合もあるので教えてもらえるチャンスもあるかも知れません。



TUBAGRA tr MOZU

 ストリートMTBとは似ていてちょっと違う自転車に「トライアルバイク(Trial Bike)」があります。皆様の目指すライディングスタイルによってはこちらもおすすめです。
トライアルとは、岩などの障害物で足を付かずに登っていく競技で、基本はMTBストリートと似ています。
 


MTBストリートが止まらずに流れの中で技を入れていくのに対して、こちらは静止状態から軽いギアでペダルを蹴ってジャンプしたり飛び降りたりするのが一般的です。
近くにパークやダートジャンプトレイルが無い場合、こちらなら里山でも十分楽しむ事ができますね。


■ライディングの際はそれぞれの判断でプロテクターを装備しましょう。
■このWebサイトで紹介しているライディングを真似して怪我をされても当サイトは責任を取ることはできませんのでご了承ください。

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